アユ耳石摘出前の測定

昨年から計画していたアユ産卵親魚の耳石(Sr同位体解析)を使った「長良川流域内における成育河川区間の推定」に着手しました.この検討は同時に,長良川の産卵場に集まってきた親魚が,天然遡上由来なのか,放流由来なのか,いつ頃孵化したのか,いつからいつ頃まで海にいたのか,ということも明らかにしていきます.

今日はまず,耳石摘出を行う前作業として,魚体の基本的な測定です.全長,体長,湿重量の測定は基本ですが,今回は生殖腺重量も計っておき,生殖腺重量指数(gonado somatic index: GSI)も計算します.9月から12月までの親魚を確保してますので,産卵場におけるアユの成熟度合いの時間変化も追います.

天然遡上か放流かの目安として,第5軟条の側線上方横列鱗数と下顎側線孔の並びも記録します.天然遡上か放流かは,概ね耳石解析から判明する予定ですが,念のためです.

面白半分で,「友釣りのオトリ経験の有無」も参考に記録します.鼻の穴をツンツンして,スッと針が通ればハナカンを通された,つまりオトリにされた経験ありと判定します.

色んな事が分かるだろうと,楽しみです.今日30尾.あと90尾...